アラフォーからのベリーダンス
- zaharaoriental
- 9月17日
- 読了時間: 5分
私がベリーダンスを始めたのは20代後半です。
(実際は大学生のときに一度やり始めたんだけど、2ヵ月くらいでやめてしまったのでノーカウント)
それまでは運動嫌いで当然ダンスは未経験。ていうかダンスなんて自分とは関係のない世界だと思って生きていたんだけど、仲のいい友達から誘われてジム代わりに定期的に通うようになったのがはじまりです。
最初の4年くらいはそもそも「身体の軸とは?」「引き上げるとは?」そんな言葉も知らない、身体の使い方もわからないまま(多くの先生はそんなこと教えてくれないのがふつう)、
「骨盤をインして踊るのがベリーダンス」程度の基本姿勢しか教わらないまま、基礎テクニックやら振付を練習していました。
それで、とくにフィジカルが強いわけでもない私はよくケガしてて。
腰痛、足首捻挫、足底筋膜炎、足指の痛み、肩や首の痛みなどなど…
幸い壊れるほど練習する真面目さはなかったので、2週間くらいレッスン休めば治るを繰り返していたかんじです。
体型も身体の柔軟性も違うのに、先生の「外のカタチ」を見よう見まねでやろうとしていたせい。
だけどこの頃からショーで踊ることが増え、自分のダンスが良いのかどうかもわからないまま、身体を動かす気持ちよさもピンと来ないままショースケジュールと次から次へと振りを覚える練習に追われてて(もちろんレッスンは行ってたけど振付ばかりで基礎はもうやってなかった)。
あるときふと「なんか不毛だな」って、燃え尽きてしまいました。
踊ることが「気持ちが楽しい!身体が気持ちいい!」よりも「ショーでうまく踊らなきゃ」の義務感が勝るようになっていたので。
インプットよりもアウトプット量がはるかに多くて、自分の内側がからっぽになってしまったのです。表現したいものがもう、絞り出しても出てこない…
それでいったんショーから離れ、振付ばかりのレッスンからも離れ。基本姿勢の大切さについて考えるようになったのもこの頃です。
先生のように素敵に踊れない(当たり前なのに😂)のは自分のスタイルが悪いからだ…理由をつけて変な方向にコンプレックスを拗らせてしまっていたのもあり。
自分の身体を認め、「先生のように踊れないコンプレックス」を手放してベリーダンスに戻ってからの30代半ばは一番身体のパフォーマンスが高かった頃だと思います。
何も考えず、ただ動かすことができた。
ショー直前の長時間の練習も、本番当日のダメージになることはそれほどありませんでした。
ただ踊ることを頑張るだけでよかったのが、この頃です。
左右差とかバランス感覚とか気にしなくても、筋肉でカバーできたし。
そして身体の衰えを感じはじめたのは30代後半、アラフォーあたりから。
根詰めた練習で無理がきかなくなってくる(次の日腰が重だるくて動けない…)、アクロバットな動きをするとどこか筋を痛めてしまう、筋肉の柔軟性が落ちてきた結果、膝の痛みや股関節の痛みが出るようにもなりました。
いわゆる『老化』による問題です。
私自身、年上の有名なダンサーたちをずっと見ていて「あれ?最近なんか…」と感じることがあったので、薄々予想はしていたけども自分ゴトになりはじめた。
そこからは『今の自分の身体ができること』とちゃんと向き合って踊るしかなくなり、踊り方をかえました。
痛みの出る場所から自分の身体のクセや使い方をみつけて、どう踊ったらマシになるか?と。
どうしたら勢いや力任せではない、負担の少ないコントロールした身体の使い方ができるかと色々学びはじめて今に至ります。
スポーツジムでベリーダンスクラスをやっていたときの経験から、中高年の利用者さんたちは何が苦手でどこが動きずらい傾向があるのか?このままの姿勢で練習するとどんな不具合が出てくるのか?といったパターンも観察していたし。
(スポーツジムは大人数クラスで、レクリエーションの一環なので、姿勢とかいちいち言わない方針)
だから私がいま自分のスタジオでお伝えしているのは、
若い生徒さんたちには『若さに頼らない、正しい姿勢で踊ることを身につける重要性』や『遠回りにならない身体の使い方』、
そして40代以降の生徒さんたちには『自然老化に(悪い意味で)適応した姿勢や動きグセにならないよう、または改善するための身体の使い方』、『身体に不自然な負担をかけずに踊り続けられるよう身体感覚を高めること』なのです。
正直、『(コンペなどで)勝つための、評価されるためのダンス』と『身体に負担をかけない、心身の美と健康に良いダンス』は異なります。
私がお伝えしているのは後者です。
もともとフィジカルが強く痛みに鈍感な人であれば、50代になっても身体を雑に扱っても無理がきいてしまう人は実際にいるので、そういう人にとってはあまりピンとこない話かもかもですが…
(インストラクターの中にもそういう人はいて、自分が平気だからと生徒さんたちにも雑な身体の使い方をさせ、生徒さんたちがどんどん身体を壊していくという恐ろしい話もある)
正直プロになろうと思うなら40代未経験からでは少し遅いかもですが、それでも何歳からでも「やらないよりは絶対に良い」、これだけは言えます。
ダンスを通じて自分の身体の扱いを知ることは、一過性の趣味にとどまらず、きっと一生モノの財産になるはずです。
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