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ダンスにおける「年齢による違い」はどこに出る?

  • 執筆者の写真: zaharaoriental
    zaharaoriental
  • 1月22日
  • 読了時間: 5分

当スタジオでも生徒さんの年齢幅が20代~60代となかなか広くなりつつあるので、いまいちど書いておこうかと。


身体能力や運動経験による違いはひとそれぞれなのは大前提として、ざっくり言うと「年齢が上がるにつれて身体がにぶくなる」のは事実です。


30歳あたりでピークを迎える『筋肉(とくに瞬発力を発揮する速筋)』の衰えは、40代・50代で加速します。

また、ダンスに欠かせない『敏捷性』や『巧緻性』も30代後半~40代前半が衰えを感じ始める頃だといわれています。


・筋肉(速筋)…瞬発力を発揮する筋肉。動きのキレを生み出す力。

・敏捷性(反射)…動きの正確さを保ったまま、身体全体(体幹・下半身)をすばやく方向を切り替える能力。人込みでぶつからずによけられる力。

・巧緻性(制御する技術の高さ)…身体の一部分(特に手足)を器用に、巧妙にコントロールする力。繊細に連動させて使う力。


とくに敏捷性や巧緻性は、脳からの複雑な指令を筋肉に伝える神経系の働きが不可欠ですが、この働きが年齢とともに変化してくるので…

①反応が遅れる(脳からの伝達速度が遅くなる)

②制御が難しくなる(コントロールがおおざっぱになる)

というぎこちなさとなってあらわれるんですね★




年齢により違いがでやすい部分

『筋肉(速筋)』『敏捷性』『巧緻性』の年齢による低下は、具体的には特に以下のような部分の動きに差がでやすくなります。


「キレがなく動きがゆったりもったりとする(瞬発力がない)」

「速いステップで足がもつれたり体幹が揺れる」

「すばやい重心移動で軸がとれない」

「身体を繊細にコントロールできず勢いで動こうとして全身が動く(キレではない力づくな動き)」

「手足の動きが繋がらずギクシャクする、左右混乱」

「頭ではわかっているのに身体が思うように動かない」

「一定のリズムにあわせて身体を動かせない」

「複雑な振付が身体に入らない」


そしてこれらは年齢を重ねてからでも「意識的に鍛える」ことによって、維持・向上が期待できるとされています。

また、まだ衰えを感じていない人であっても、これらの能力をキープするためは『30代後半からの適切な運動習慣』が効果的とされています。




ダンスでは筋肉だけでなく、敏捷性や巧緻性が必要

「走る」とか「重い物を持ち上げる」とかシンプルなものでない限り、多くの身体活動は筋肉だけではスムーズには行えません。


筋肉があっても敏捷性や巧緻性が衰えていると、いわゆる「高齢者っぽい動き」「不器用な人の動き」になります。


特にダンスなど『表現』が関わる身体活動においては、実は筋トレ以上に敏捷性や巧緻性がモノを言うように思います。


「ベリーダンスは年齢を重ねても踊れるダンス」と言われていますが、ただの『運動』ではなく『美しく踊ること』を目指すならば、筋肉・敏捷性・巧緻性はダンサーにとって高めておきたい能力ですね★




大事なのは『負荷をかける』こと

シンプルに、脳も肉体も、使わなければ衰えます。


特に脳はサボりグセ(効率的)があるので、同じことの繰り返しは無意識レベルで自動化して、少しでも負荷を減らして楽しようとします。

年をとるにつれて、頑固になったり、思い込みが激しくなったり、自己中になったりする人が増えるのも、脳による思考の自動化が行われているから。

自分のコンフォートゾーン(上手にできる慣れたことの範囲内)で、脳ストレスをなるべく減らそうとするのは人間として自然なことなのです。


とはいえ脳の自動化にまかせていれば『安心』はあっても『成長』は期待できません。

筋肉はもちろん、敏捷性や巧緻性の向上には脳からの複雑な指令を筋肉に伝える神経系の働きが不可欠ですが、これらは意識的に負荷をかけ続けなければ衰える一方だからです。


レッスンでちょっと複雑な動きをするとき、私がよく「難しいですよね~、脳トレみたいですね~」と言っているかと思いますが、アレは本当に脳トレです。

私がずーっとアレコレ言いながら動きの指示を出しているのも、みなさんの脳に負荷をかけるためです。

脳と筋肉をつなげる神経を鍛えるためには『頭を使う』&『身体を使う』を同時に行うのが必要らしいので…!


その意味で、アイソレーション練習、苦手な動きを丁寧に練習する、耳で聞いた指示に即反応して動く、手と足で違うリズムを刻む、左右イレギュラーな動きを行う、振付で踊るなどは頭と躰を同時に使うので、とても良い訓練になるはず。


当スタジオは40代以上の生徒さんが多いからこそ(嫌にならない程度にほどよく!)脳に負荷をかけるような内容も取り入れて、ただ身体を動かすだけにとどまらず『敏捷性』や『巧緻性』の向上も視野に入れたレッスンを行っています♪



土台から順番に整えるのが理想

あくまで個人的な考えですが、40代以降の方にとっての理想的な優先順位は…


①姿勢保持に必要な程度の柔軟性と体幹トレーニング(基本姿勢を取るために絶対必要)⇒②姿勢を保持したまま重心移動できること(歩く、片足立ち、つま先立ち含む)⇒③手足体幹の連動性(軸足側の手が上、とか)⇒④リズムトレーニング⇒⑤アイソレーション練習⇒⑥ステップ練習⇒⑦簡単な振付⇒⑧複雑な動き⇒⑨左右非対称な振付


の順だと良いかなと思っています。

まぁ実際のところこの通りにやってたら進まないし飽きちゃうけども…


だから伸び悩んでいる人はご自身がどの段階でつまづいているかを今一度してみて、それぞれが優先的に取り組むべき課題を意識的にしていただければ!


いっつも「これができないなら基本姿勢か柔軟性を…」「(振付になると踊れないとき)重心移動を丁寧に…」「アイソレーションができないなら基本姿勢が~」「基礎テクニックは軸の上に乗って~」と言っているのは①②③あたりの問題です!

①ができないまま⑤はうまくできないし、⑤ができなければ⑧もできない。

②ができない状態では⑥もうまくできません。


で、みなさんが⑦振付でうまく踊れないと言っているときは(①②③以外では)④⑤⑥あたりの脳トレが必要です!

⑦までクリアできていれば、⑧⑨はそれほど難しく感じないはずなのです★


ひとそれぞれベースが違うし始められた年齢も違うので、なかなか思うように身についてこない人も多いかもしれませんが、たぶんこれが遠回りにみえて一番の近道な気がします。


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