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『女性たちのコミュニティ』としてのベリーダンス

  • 執筆者の写真: zaharaoriental
    zaharaoriental
  • 5月18日
  • 読了時間: 4分

現在、ベリーダンスの在り方には色々なものがあります。


美容や健康のためのエクササイズとしての側面、レストランの集客のための余興としての側面、テクニックや表現力で優劣を決める競技としての側面、日本だとアマノウズメからイメージされる巫女舞的な側面、芸術や演劇方面にまで昇華させて崇高なアート表現としての側面など。


そして私が自分のスタジオの在り方として一番大事にしているものは、『ハレムなどイスラム社会で暮らす女性たちだけの楽しみ』としての側面です。



イスラム社会ほどまでではないものの、日本でも女性はずっと抑圧されてきました。

令和ですら「女性はこうあるべき」の呪縛は根強く、人生のあらゆる面で付き纏ってきます。


それはまるで「モノ」のような扱いだな、と個人的には感じていて。良くも悪くも。

(いまオスマン帝国を題材にした長編ドラマを観ていることもあり、あらためてそうだなと実感しているしだい)


上から目線で失礼なことをされることも、下手に出られてチヤホヤされるトロフィーガール(ワイフ)的扱いも、おそらく根っこは一緒。

無意識の中で『対等な関係ではない』前提がそこにあるように思います。



私自身、男性に『自己満足のため、自分を良く見せるための道具として、一方的に消費されている感じ』にずーっと強い嫌悪感がありました。


私は男性と結婚しているし、フェミニストというわけじゃないけど、男尊女卑が根付いている昭和生まれの8割方の男性のことはうっすら嫌い。

どうしたって無意識から発せられるメッセージに相手の一方的なエゴが乗っかって伝わってくるから。

(もちろんそうじゃない、人間対人間として対等に接してくれる男性もたくさんいます)


きっと小さな頃からの男尊女卑的扱いや、おだやかな性的搾取によって蓄積された経験のせいっていうか、

まぁ今よりずっとパワハラ、セクハラが公然と容認されていた時代に「若い女のコ」として過ごし、メンタルを病んだ経験があるのでね…

性格的に「そんなもんだ、みんな我慢してるんだから仕方ない」と割り切れないタイプだったし。


だからずっと自分の中の女性らしさを表現することに抵抗があったのですが、それを癒してくれたのがまさにベリーダンスでした。



私の習っていた先生もしかり、私は基本的には「ベリーダンスは女性たち自身が楽しむために踊るもの」というスタンスです。


「誰かに媚びるため」「誰かに評価されるため」とかじゃない。

(公の場で踊るときにお客さん側が勝手にそう解釈してしまうことも多いのは残念ですが、これはまた別問題)


だからスタジオの基本コンセプトも、女性たちが『女性であることで抑圧されている、または自分自身で抑圧してしまった女性性を発散するための、内輪の小さなコミュニティ』だし、


私の最優先事項は、『他者評価に依存せず、個々が女性としての力と尊厳を再確認し合うエンパワメントの場所を守ること』です。


私にとってこれは『仕事』ではあるけど、コミュニティを広げて拡大していくことが目的ではないので(心理的安全地帯としてのコミュニティを守れなくなってしまうから)、SNSも必要最小限…


みんなが一緒に作り上げて守っている場所に土足でグイグイ踏み込んで引っ掻き回していくような、無遠慮な人たちに見つからないように(ベリーダンス界あるある)、ひっそりやりたいというのがベースにありますw


もちろんスタジオを大きくし、人脈を広げることには金銭面をはじめメリットも多いのですが、私の大切にしたい『コミュニティの心理的安全性』という意味ではデメリットのほうが大きく…


スタジオを大所帯にすることよりも、今いる生徒さんたちひとりひとりの変化を丁寧にサポートしていきたい。

そしてそれは引き続き私自身を癒すことにもつながっているからこそ、スタジオ運営方針として譲れないコアの部分です。


とりとめなくなったのでこのへんで。



ちなみに…

最近はレストランショーを増やそうと動き始めていますが、これはのちのち生徒さんたちの選択肢のひとつとして用意しておきたい、という理由も大きく…

あくまで「選択肢の一つ」なので、いくら上手になっても望まない生徒さんを無理に出そうなんてしないので、ご安心くださいね😂


レストランショーで踊るダンサーにはレストランショーなりのストレスやリスクもありますので、それはまた別記事で!

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